けんま行為

「けんま」とは?

「けんま」とは、H君の自宅や唐澤弁護士の事務所など、ハセカラ騒動に関連の深い場所を実際に訪問する行為を指します。
 
当初「ちばけんま」とは、H君の自宅住所を表す隠語でした(住所の頭5文字に由来)。そこから次第に意味が拡張し、当該住所を訪問する行為も「ちばけんま」と呼ぶようになりました。

さらには、たとえば虎ノ門にある唐澤弁護士の事務所(周辺)を訪問することを「とらけんま」と言うなど、「けんま」という言葉が訪問行為を示すようになったのです。「けんまする」という動詞の形でも用いられます。

H君の自宅への「ちばけんま」

2012年から13年にかけて候補地が厳選され、2013年4月7日に完全に確定したH君の自宅。※1
確定以来、この家に対し、周囲をうろついたり外観を撮影するなどのけんま行為が頻繁になされるようになりました。けんまは次第にエスカレートし、盗難や器物損壊などの犯罪行為を伴うケースも増加していきました。

H宅(ちばけんま)の主な被害
・複数回にわたり、自宅外観やその周辺、自宅内部を撮影・公開される。
・H君の父親や母親が外に出たところを盗撮される。
・2014年8月、玄関マットが盗難される。
・同月、玄関に鎮座していたウサギの置き物(通称・けんまくん)が盗難される。
 
2015年後半からは、特に汚損・破壊行為が激化していきます(過激けんま)。
・複数回にわたり、表札、インターホン、門、塀に張り紙やシールを貼られる。いわゆる「シール、ペタッ!w」
・複数回にわたり、表札の上から接着剤で偽の表札を貼られる。

・傘立て、傘、鉢植えを盗まれる。
・近所の公園から盗んできた看板を庭に設置される。
・ドローンで空撮される(そらけんま)。
 
父親の愛車(オレンジ色のマーチ、青のヴィッツ)もいたずらのターゲットとなりました。
・張り紙を貼られる。
・腐った牛乳や生卵、カラーボールをぶつけられる。
・小便・大便をかけられる。ディルド(男性器を模した性具)を接着剤で取り付けられる。
・H君の潜伏先や父親の勤務先を知るべく、GPSを勝手に取り付けられる。
・ナンバープレートを取り外して盗難される。その後、12の破片に切断されコミックマーケットで頒布される。
 
これらの行為が掲示板で報告されると、「半分犯罪だぞ」という諌めているのか茶化しているのかわからない反応がよく見られました。また、「いくらなんでもやり過ぎ」とか「H君本人でなく、家族に迷惑をかけているだけ」※1という趣旨の、否定的な意見も噴出しました。

またこの頃には、けんまの様子を動画配信サイトで生放送するユーザーも増加してきましたが、動画配信者同士で人間関係のトラブルが起きはじめたり、配信者同士の過度の馴れ合いが趣旨を履き違えた行為であるとして煙たがられることもありました。こうして、「過激けんま」は沈静化していきました。

 

ちなみに、現在ちばけんまをGoogleマップのストリートビューで見てみると、一軒家全体にぼかし処理がかけられており、一目でそれとわかる状態となっております。ぼかし処理のおかげで逆に目立つ状態となっていることを逆手に取り、ちばけんまは暴力団関係者の自宅、事故物件、家そのものがわいせつ物などというあらぬ噂を立てられてしまうこととなりました。現在では「日本一有名な個人宅」としても知られています。

 

※1 2013年4月に「H君の住所」として特定されたちばけんまですが、この時点ではすでに肝心のH君本人は別の場所で暮らしており、ちばけんまは両親が居住する「実家」にすぎない、という意見があります。ちばけんま内部・周辺でのH君目撃情報が全くないことが理由の一つとして挙げられます。この場合、H君の現住所は現在でも不明ということになります。

唐澤貴洋の自宅への訪問

一方で、唐澤貴洋の自宅は、H君のように大々的な「けんま行為」による被害は受けていません。

その理由として、現住所が不明であること、さらに、H君一家と違っておそらく独身世帯である唐澤は、仮に現住所が暴露されてもすぐに引っ越すことが可能であり、捕捉が困難であること等が挙げられます。

 

なお、唐澤貴洋の自宅については、以下の事実が知られております。

・2013年1月、練馬区の某マンションの一室に唐澤貴洋が居住しているとの情報がありました。その後、登記簿謄本の取得により当該個室の所有者の名前が「唐澤貴洋」であることが確認されます。しかし、唐澤貴洋弁護士により「練馬区に住んでいるのは同姓同名の別人」と主張され、詳細な事実追及がないまま現在に至ります。

・2016年1月、唐澤貴洋の卒業した慶應義塾大学のOB名簿から、唐澤貴洋の住所として江東区の某マンションが浮上します。しかし、調査の結果、すでに転居済であることがわかりました。

後に唐澤貴洋の発言により、特定された時点では実際に当該マンションに居住しており、特定されたことで急遽引っ越したことが判明。ネットユーザーたちが唐澤貴洋の現住所の特定に一度は成功していたことが分かりました。

・唐澤貴洋の実家(現在も両親が居住)は、「田園調布サティアン」と名付けられ、時折けんま対象となっております。

この物件に対しては、登記簿謄本の取得、定期的な巡回、写真撮影などされておりますが、現在までに大規模な嫌がらせ行為は確認されておりません。

唐澤貴洋弁護士の事務所への「けんま」

唐澤貴洋弁護士は、騒動当初は品川区のオフィスビル「アイオス五反田駅前」に事務所を構えておりました。その後、事務所は港区虎ノ門の「ピュア虎ノ門」、「オランダヒルズ森タワー」、六本木の「高會堂ビル」、港区三田の「三田綱町デュープレックスR's」と、実に2年に1度の早いペースで移転を繰り返しています。
アイオス五反田駅前に事務所を構えていた頃は、まだけんま行為がさほど活発ではなかったため、アイオス五反田駅前を対象とする「○○けんま」という用語はありません。
そこで、ここでは特にけんま行為が活発だったピュア虎ノ門への「とらけんま」、オランダヒルズ森タワーへの「オラけんま」について見ていくことにします。
 
(ピュア虎ノ門時代 : 2013年7月~2016年2月)
ピュア虎ノ門はオートロック式であったため、主に1Fの郵便受けがいたずらのターゲットになっていました。
・複数回にわたり、郵便受けのテプラを剥がされたり、勝手に違うテプラを貼られたりする(全ての郵便受けを法律事務所に統一されるなど)。
・複数回にわたり、郵便受けに「尊師ール」等を貼られる。
・複数回にわたり、付近を歩く唐澤弁護士(と同僚の山岡弁護士)が盗撮され、公開される。
・2015年2月、1F玄関に唐澤弁護士への「表彰状」を設置される。取り外そうとすると大量のカッターの刃が降り注ぐトラップつき。
・2015年5月以降、1Fの自動販売機に日常的に「カラコイン」を流通される。
・2015年10月、郵便受けに「なんJの王専用傘立て」と張り紙がされ、H宅からの盗品である傘を強引に突っ込まれる。
・住居表示プレート「虎ノ門三丁目」「16-7」を取り外して盗難された上に、殺害予告に利用される。
・郵便受けに接着剤、オレンジジュース、生ごみ(腐った冷凍ピラフ)、蜂蜜を投入される。
 
なお、このような度重なる「けんま行為」により、何度も警察が出動する騒ぎが起きました。職務質問され、警察署に連行された者も何名もおりました。
しかしながら、「単にビルの外観を写真撮影しただけで、張り込んでいた警察官に職務質問される」、「単にインターホンを押しただけで20人近い警察官が出動する」など、不適切と思われる対応も頻繁に見られ、愛宕警察署は「国営セコム」などと呼ばれ揶揄されることとなりました。
 
(オランダヒルズ森タワー時代 : 2016年2月~2018年4月)
上記の度重なるいたずらにより、2016年2月、唐澤貴洋の事務所は「オランダヒルズ森タワー」に移転することとなりました。森ビル株式会社の運営する「オランダヒルズ森タワー」は、セキュリティが強固とされており、家賃は月105万円とされています。
・2016年6月、正規の利用者のすぐ後ろについてオートロックを突破する手法(ピギーバック)により、事務所のある707号室のドアの前まで侵入される。それ以降同様の手法による侵入事例が複数回報告される。

※ ピュア虎ノ門もオートロックでしたが、人通りが多くないためピギーバック手法は困難だったようです。セキュリティが強固なはずのオランダヒルズ森タワーに移転したことで、より深い侵入を許してしまったのは皮肉なことです。
・2016年11月、707号室のドアインターホンに「死ね」と落書きされる。字が下手で、「ちくわ」と読めることが話題となる。

・ドアの鍵穴にボンドを詰められる。(唐澤貴洋への取材で判明)

・2017年9月、元SMAPの稲垣メンバー、草彅メンバー、香取メンバーと飯島マネージャーが所属する芸能事務所『CULEN』が法律事務所クロスの隣の706号室に入居したことが判明し話題となる。(SMAPが唐澤貴洋のお隣さんに)

・2018年8月、芸能事務所『CULEN』が別の場所に移転していたことが判明する。「同じフロアには悪質なイタズラのターゲットにされている弁護士の事務所があり、それを嫌ったのかもしれない」と、唐澤貴洋が歩く事故物件であることを認めるような不名誉な報道がされる。

 

ちなみに、法律事務所クロスが入居している707号室は居住用階層にあることから、唐澤貴洋は事務所を自宅として兼用しているのではという説があります。しかし、テレビ取材の際ベッドルームを応接室として使用していることが判明し、また新聞の取材で「通勤ルートを頻繁に変えている」と記載があったことから、唐澤貴洋の住所は別にあるという見方が主流です。

 

(三田綱町デュープレックスR's時代 : 2018年10月~)

2018年10月に、唐澤貴洋は法律事務所クロスを解散し、再び一人で法律事務所Steadinessを立ち上げることとなります。Steadinessには「恒心」という意味があり、唐澤貴洋にとっても教徒にとっても、原点に立ち返る名称といえそうです。

 

同時に、法律事務所クロスに所属していた山岡裕明弁護士、山本祥平弁護士はそれぞれ別の法律事務所に所属することとなり、それぞれ「ヤクけんま」「ニュポけんま」「デュプけんま」が敢行されることとなりました。

 

この頃になると、けんまRTAという概念が登場し始めます。

RTAとは「リアルタイムアタック」の略で、ゲーム界隈においてスタートからクリアまでの所要時間を競うことを指します。(ちなみにここでいう所要時間とは現実の時間を指し、ツールを駆使してゲーム内での理論値的な最速クリアを目指すTASとは区別されます。)

けんまRTAとは、新しい聖地が報告されてからけんま報告を行うまでの所要時間を競うことを指し、今回のデュポけんまでは、聖地が報告されてからけんままで5時間9分21秒という新記録が樹立されました。

 

このような記録樹立の背景には、教徒が確実に「けんま慣れ」しているということと、同時期に聖地が乱立したことにより十分な練習が可能であったことなどが考えられます。

唐澤貴洋の墓への「はかけんま」

2016年6月、唐澤貴洋の実家付近の寺院にて母方一族(河野家)の墓が発見されました。この墓に対するけんま行為を「はかけんま」と呼びます。

 

・2016年6月、河野家の墓が発見される。墓誌により、唐澤貴洋の祖父である大物公認会計士・河野一英(2015年没)や、唐澤貴洋が青春時代に亡くしたと語っていた弟・唐澤厚史(1995年没)の埋葬が確認される。
・複数回にわたり、心あるユーザーによる墓参り(はかけんま)が実行される。この時、なんでも実況J板で好まれている飲料「オランジーナ」がお供え物として定番化したため、不自然なほど墓前にオランジーナが増加し続ける。
・墓誌の高画質な画像が公開され、唐澤厚史が誤って「厚志」と彫られた後、「厚史」に補修されていたことが明らかになる。このぞんざいとも思える扱いは、「なぜ唐澤家の厚史が河野家の墓に入れられたのか」と合わせて、様々な憶測を呼ぶ。
・2016年8月、何者かにより白いスプレーで墓石が汚損された上、「貴洋」と落書きされる。この行為はハセカラ民の間でも賛否両論を呼ぶと同時に、唐澤貴洋自身が取材で被害者アピールをする際に頻繁に利用されることとなった。

「ラジコンけんま」作戦

以上、騒動に関連の深い場所を実際に訪問する「けんま」行為について見ていきましたが、これらの行為は反響や収穫が大きい一方、ハイリスクであることや地理的制約があることから、誰でも簡単に実行できるものではありませんでした。
そこで、言葉巧みに他の者を操ってけんまさせるという手法が考案されました。これを「ラジコンけんま」と呼びます。

掲示板ユーザーにより様々な種類の「ラジコン」が試されましたが、ここでは特に大きな成果を上げた3種類の「ラジコン」を見ていきましょう。

 

1、月永皓瑛

月永皓瑛とは、平成5年生まれ、青森県出身の人物です。(いずれも本人による)

彼は高校を中退し、「株式会社青空鑑賞会」、「ひきこもりニート合同会社」という2つの会社を立ち上げます。彼はこれらの会社を活用し、いわゆる「Youtuber」や「ネオニート」のような生き方を目指していたと思われます。当時の彼は自らの売名を第一の目的として活動しており、なんでも実況J板でもしきりに宣伝行為を繰り返していました。

このことから、彼に「有名になれる」などと唆してけんまさせる作戦が浮上しました。月永皓瑛はそれに応え、売名目的で何度か「けんま」を行いました。例えば次のようなエピソードがあります。

・2013年10月、史上初となる「けんま生放送」を行う。

・2013年11月、唐澤弁護士の事務所に取材依頼のFAXを送り、数日後に確認の電話を行なったところ何故か通報され、警察からお叱りの電話を受ける。

・このとき、大崎警察署の職員である山内学により、「今後ネット上に唐澤貴洋や大崎警察署について何か書かれたら、あなたがやったと確信して対応します」という趣旨の発言や、「警察から母親に電話されたことを嫌がるのは、後ろめたいことがあるからだろう。悪い事してなければ平気だろう」という趣旨の発言、「何すか?怖いんすか?」という発言があり、高圧的な態度で理不尽な脅迫まがいの発言をしたとして批判を浴びた。

・2014年6月、唐澤弁護士の事務所のインターホンを押しただけで通報され、20人近い警察官が集結する。

 

2、甘芋ラジコン(統合失調症患者)
統合失調症とは精神疾患の一つであり、かつては「精神分裂病」と呼ばれていたものです。ネット上では「統失」をもじって「糖質」と呼ばれ、ハセカラ騒動ではこれをさらにもじって「甘芋」(甘い者の意)と呼ばれます。

統合失調症に特異な症状として、自他の区別がつきにくくなった結果、「幻聴がきこえる」「他人に操られているように感じる」「常に監視されているように感じる」というものがあります。このことから、「電磁波攻撃を受けている」「集団ストーカーに襲われている」などの陰謀論を叫ぶようになる方もいらっしゃいます。
このような統合失調症患者の特性につけ込んで、H君や唐澤貴洋が集団ストーカーのボスだ、などと焚きつけ、ラジコンけんまに利用する作戦が浮上しました。


この作戦の主な成功例として「Shin」が居ます。富裕層でありながら東日本大震災をきっかけに統合失調症を発症した彼は、ネット工作員「ゴリホーモ」により舌ペロペロ・自転車立ち漕ぎなどのほのめかし・いやがらせを受けていると信じ込んでいました。

2015年6月、Twitter等で「H君と唐澤貴洋がゴリホーモのボスである」と教え込まれた彼は、大阪の自宅から単身、千葉県のH宅・虎ノ門の法律事務所に乗り込むなどの行動力を見せました。

 

余談ですが、「aiueo700」と名乗る統合失調症患者I氏(イワマン)も、ハセカラ民によってけんまラジコン化が試みられたことがあります。諸般の事情から彼のラジコン化は失敗し、ハセカラ民と彼の関わりは希薄となりますが、その一方で彼の常軌を逸した言動を面白がった非ハセカラ民により、彼はネット上の有名人となっていきます。このことから、「aiueo700(イワマン)ブームの発祥はハセカラ騒動」とする意見もあります。

 

3、出会い厨ラジコン
出会い厨とは、ネット掲示板やチャットサイトなどに棲息し、参加者の女性と実際に会って性的交渉(いわゆるオフパコ)することを目的とするユーザーのことです。出会い系サイトではなく、一般的な会話を楽しむ健全なチャットサイトを邪な目的で使用することから、非常識で迷惑なユーザーとされています。
彼らは性欲に支配されるため、行動力があり、指示に従順で、何よりも他のラジコンより数が多く見つけやすいという特長があります。これを利用し、ネット上で女性になりすまし、出会い厨を騙してけんまさせる作戦が浮上し、実行に移されました。例えば次のような例があります。

・複数回にわたり、女性になりすまし住所を偽ったユーザーがH宅や唐澤弁護士の事務所まで出会い厨を誘導し、写真を撮らせたりインターホンを押させたりする。

・複数の出会い厨を同時に派遣する、「ポケモンバトル」とも呼ばれる技法が成熟する。

・2015年9月、H宅に誘導された出会い厨のものと思われる「ナンバープレートのないハイエース」が確認される。

・2015年10月、乱交パーティーがあると騙された出会い厨50人以上がH宅周辺に大集結し、警察が出動する騒ぎになる。

・2016年4月、女性になりすましたユーザーからの指示に従い、出会い厨がH宅の玄関門に放尿する。

・2016年6月、麻薬中毒者の出会い厨を騙し、唐澤弁護士の事務所のあるオランダヒルズ森タワーにけんまさせたところ無事検挙され、複数のパトカーが出動する騒ぎになる。